(すごく大雑把に書いています。それは違うだろとかありましたらご指摘ください)
●IPoE(IPv6)の基本的なメリットとしては、
・IPoEは、PPPoE認証がないので、認証サーバーで遅延されることはない。
・IPoEは、通信1フレーム1518バイトの内、PPPoEの8バイトロスがない。
・IPv6接続(クライアント、サーバー両方)の場合、NATセッションを消費しない。
(IPv6同士の場合、対応ルーターで、リソース消費がない)
・既に(2011年!!)APNIC、JPNICともにIPv4アドレスの在庫は枯渇。
プロバイダーとしては、IPv6接続を強く勧めて、限られたIPv4在庫の延命したい。
だがしかし、
接続先(サイト側)のIPv6対応(2024/4現在)は、世界で30数%、日本で40数%
https://www.vyncke.org/ipv6status/plotsite.php?metric=w&global=legacy&pct=y
世の中過半数がIPv6に移行の後には、そりゃあIPv4(PPPoE)接続の必要性は全く無い。
が、今の今では、デメリットのほうが大きい。
●現状のIPoEの画期的なデメリット
・IPoE(IPv6)接続の場合、IPv6-IPv4変換(NAT処理)はプロバイダー(VNE)側で行われるが、
そのときのNAPT(NAT)セッション数が少ない(場合によっては、1,024)
(NTTのHGWでIPv4(PPPoE)でも、NATセッション数は4,096あるというのに!)
VNE側で処理するので、自前ルーター(最大NATセッション数)の性能は意味がない。
・ので、多数(例えば10台以上)の端末は、高性能な自前ルーターがあっても捌けない。
(当方、仕事柄もあるが、2人でNAT2,000以上使ったこともあった)
プロバイダー(VNE)の(クライアント毎に割り当てられた)NATテーブルが空くまで待たされる。
(接続先がIPv6対応(YoutubeとかFacebook等)だけならいいんだけどね)
・IPv4としてのポート番号に制限があるので、自前サーバーの設置が難しい。
●PPPoE接続のメリット
・PPPoEでもIPv6できる、最近では(沢山の人がIPoEになったから?)
認証サーバーの遅延も気になるレベルではない。
・自前ルーターを頑張れば(NATセッション数の多いルーターを用意すれば)
何百人でも捌ける。(NATセッション待ちがない)
・NATキャッシュ、DNSキャッシュを目の前の自前ルーターで行うため、
物理的なネットワークの距離として遅延が少ない。
(プロバイダー(VNE)側の処理速度に依存しない)
IPv6を推進したいのであれば、もっとサイト側への周知徹底が必要なものと考える。
(他の人は知らんが、当方(と当方のお客様)は、もうしばらくPPPoEにしておく)
参考までに、
・OCNは、IPoE、PPPoEどちらも有効。
・Plalaは、IPoE申込みをしてした後には、PPPoE(IPv4)は利用できるが、
PPPoE(IPv6)が利用できなくなる模様。
・プロバイダーによっては、IPoEに変更の後には、PPPoE無効になるケースあり。
(戻れない!! / 変更する時には、下調べと心の準備が必要)
・もちょっというと、(同時接続人数が多いとわかっている場所で)
ネットワーク構築業者でもIPoE(IPv6)を強く勧めることがある。
(「IPoE+IP1」を勧める業者もあるが、自前サーバーを設置するのでなければ意味がない)
JPNIC、各プロバイダーの中の人は、IPoEを勧めたい気持ちはわかるんだけどね。